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こだわりすぎた素揚げ蓮根

新商品「こだわり過ぎた素揚げ蓮根」に込めた想い

朝夕の寒さと蓮根の甘みが深まり、冬の訪れを感じる今日この頃、皆サマいかがお過ごしでしょうか?田島蓮園代表の田島寛也です。

いやー、ついにね。ついに製造&発売開始となりました、田島蓮園のレンコンチップス!!しかも妥協を許さず、とんでもないハイクオリティに仕上がっておりますよ!その名も「こだわりすぎた素揚げ蓮根」。田島蓮園の泥付き蓮根を、伝統的な圧搾一番搾りで国産菜種100%にこだわった「ほうろく菜種油」で、贅沢に素揚げしたレンコンチップスです。今日はそんな新商品「こだわり過ぎた素揚げ蓮根」の開発秘話を紐解いていきますよ。

ほうろく菜種油との出会い

思えば1年半前、料理教室「CHIE’S KITCHEN」の講座で彼と出会ったことが事の発端。そう、愛知県西尾市で国産100%の圧搾一番搾り「ほうろく菜種油」を製造する、ほうろく屋の杉崎学さんです!杉崎さんの菜種油に対するこだわりに魅了され、2019年6月にはほうろく屋の工房見学会にも参加しました。

工房見学会のとき、古くから使われている機械や菜種の焙煎に使うほうろく釜を見学し、ほうろく菜種油が一つ一つの手作業を惜しまず、ていねいに昔からの方法で作られていることを知り、とても感動しました。

工房見学会の後、杉崎さんがふと口にした「うちの菜種油でレンコンチップスを作ったら絶対に美味いよ!」という言葉。「規格外品を無駄にせず、ほうろく屋の菜種油を使って加工することでしっかりと価値を伝えていったらどうか?」というご提案を頂き、レンコンチップス商品化を検討することとなりました。

実は、もともと取引先やお客様から「田島蓮園の蓮根でレンコンチップスを作って欲しい」というご要望を頂くことはありました。

しかし、ニーズがあると分かっていても、中途半端な商品を作りたくないという思いがあり、商品化に踏み切れていませんでした。理想のレンコンチップスを求めて、使用する蓮根の部位や、様々な種類の油で複数の銘柄を試し、蓮根を揚げ続けていく日々…。

農業を始めてから3年、ずっと埋まらなかったピースを埋めてくれたのが、「ほうろく菜種油」でした!図らずして同じ愛知県で、伝統的な技術を用いて味を追求する、ほうろく屋と田島蓮園。

この掛け算は、伝統的な食文化を守り育ててきた愛知県だからこそ出来る、究極のレンコンチップスを生み出すと確信しました。

2019年11月には、ほうろく屋の加工場で実際に蓮根を使ってレンコンチップスの試作を行いました。ほうろく菜種油でレンコンチップスを揚げてみて感じたこと。蓮根農家で生まれ育った僕が初めて感じる、黄金色の姿、油切れの良い触感、鼻腔をつく芳醇な香り、カリっと弾ける咀嚼音、そして甘く奥深い味わい…。

五感で感じる全てが別次元の、感動的な美味しさでした!!その瞬間、これを商品化して「愛知県の食文化史に新たな1ページを刻みたい」と決心したのです!

『あいち食べる通信』との繋がり

とはいえ、ここで大きな壁が立ち塞がります。

田島蓮園には加工場は無く、自社製造が難しい……。ほうろく屋の加工場も、菜種油の製造が忙しいためレンコンチップスを揚げることは難しいという状況でした。

他でレンコンチップスを加工できる加工業者を探しても、ほうろく菜種油を使って、すべて手揚げで製造できる所など、見つかりませんでした。

それもそのはず、ほうろく菜種油を指定して揚げてもらうには、フライヤーの油を入れ替えるという面倒な作業が必要になります。また、使用する蓮根も、小さな部位を使用しているため、すべて手作業でスライスして手揚げする必要があり、一度に大量の製造が出来る訳ではありません。

ここまでピースが揃っているのに、なかなか商品化が進まないまま時間が過ぎました……。そんな時、『あいち食べる通信』を発刊する株式会社あいち食研さんと出会います。

2019年秋号の食べる通信で、田島蓮園の蓮根を紹介して頂いたことをキッカケに、あいち食べる通信副編集長の頴川さんと仲良くなりました。

レンコンチップスの件を相談すると、小ロットでもレンコンチップスを加工していただけるとのこと!レンコンチップスを手揚げできる所が見つからず1年が経過し、半ば商品化をあきらめかけていた企画が、人との繋がりを得て再度動き始めました。「あいち食べる通信」に掲載いただいてちょうど1年、その時の繋がりが今もこうして新しい形に発展していてとてもうれしく思います。

「こだわりすぎた素揚げ蓮根」ついに販売開始!

賞味期限検査やパッケージの選定も無事に進み、パッケージのデザインも完成しました!蓮根柄のクラフト紙を使い、菜種油と蓮根のこだわりをしっかりと伝える、高級感のあるパッケージとなりました。企画から1年半を経て、ついに製造が行われ「こだわり過ぎた素揚げ蓮根」が販売開始できることとなりました!!

ネーミングにはとても悩みましたが「こだわりすぎた素揚げ蓮根」に決定しました。土作りからこだわり、手掘りで一本一本収穫した私たちの蓮根と、国産菜種100%を使い昔ながらの圧搾一番搾りにこだわったほうろく屋さんの菜種油。そしてあいち食研さんがすべて手作業で一枚一枚丁寧に手揚げしている究極のレンコンチップス。

最初は「こだわりすぎ」なことに正直不安がありました……。そこまで手作業でコストのかかるレンコンチップスは、多分全国探してもどこにも無いのではないかと思ったからです。でも、一つ一つの想いとていねいな仕事が組み合わさることで、唯一無二の商品が生まれると思ったから、頑固を貫きました。だから、「こだわりすぎた」という名前にしました。レンコンチップスではなく、素揚げ蓮根。無骨だけど、芯のある、不器用なまでに想いを込めたお菓子なのです。

ありがたいことに、来週11/19(木)から名古屋のオーガニックスーパー「旬楽膳」さんでも販売が決定いたしました。もともと旬楽膳さんには2019年夏より蓮根を出荷させていただいており、たくさんのお客様に応援いただいています。なんと、旬楽膳さんとの繋がりはほうろく屋の工房見学会で旬楽膳のスタッフさんたちと出会ったことがきっかけ。ほうろく屋での出会いから、今も大切な繋がりが生まれていて、本当にご縁を感じます。

>>旬楽膳の店舗情報はこちら 

数量限定生産のため、最初は旬楽膳さんなど、田島蓮園の蓮根を普段から販売いただいているお店での先行販売となります。今後は弊社オンラインショップでも販売予定です。オンラインショップにて発売開始したら告知しますのでお楽しみに。この記事を読んで食欲が湧いてきた方は是非お買い求めください(^^♪ 

ここまでの開発に関わった日々を振り返り、改めて「愛知県」という伝統的な食文化を守り伝えてきた土壌があったから、商品化まで漕ぎつけることが出来たのだと実感します。

商品化のアイデアをいただき、こだわりの菜種油を製造している杉崎学さん、あいち食べる通信の取材からレンコンチップスの製造までお世話になっているあいち食研さん、本当にありがとうございます。

伝統と人との縁を守りつつ、新たな食文化を創造し、未来へ繋いでいくこと。そんな誉ある仕事に携わることが出来ることに感謝しつつ、一先ずこの商品の誕生を祝福したいと思います!!

今後はこの商品を通じて、より多くの人に蓮根を美味しくお召し上がりいただき、新しい繋がりが育っていったらとても嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします!!!

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